求人票を見るのは大学在学以来です。
どこを見て次の職場を選ぶべきですか?
今回はこのような悩みにお答えしていきます。
✓本記事の内容
転職を探す際に参考にする1つが〝求人票〟ですよね。
でも、求人票ってどこをどのような基準でみて職場を探せばいいか迷いますよね。
本記事では、転職経験2回の理学療法士が求人票を見る時の5つの項目のみるポイントを解説します。
\注目する求人票の5つの項目/
職場選びの参考にしてもらえると嬉しいです。
求人票とは
求人票とは、採用にあたり募集要項を記載した、ハローワーク(公共職業安定書)に提出する書類です。
求人票に記載しなくてはならない項目は職業安定法によって定められています。
求人票に明示されている項目
- 従事すべき業務内容
- 労働契約期間
- 就業場所
- 始業及び就業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間及び休日
- 賃金額
- 健康保険、厚生年金、労災保険、雇用保険の適用に関する情報
上記6つが職業安定法によって記載する決まりが定められています。
具体的にどのようなことが記載されているのか、主な項目をご紹介します。
会社概要
- 事業所名:事業の名前
- 所在地:事業所の所在地もしくは本社所在地
- 事業内容:事業内容の概要
- 仕事内容:今回募集のある仕事・職種の内容
- 就業場所:実際に働く場所(研修期間は別の可能性もあり)
採用条件
- 職種:事業所内での仕事の種類(営業・経理など)
- 雇用形態:正社員・派遣・アルバイトなど
- 雇用期間:雇用期間が設定されている場合に記載あり(契約更新の有無も記載)
- 就業時間:一日の就業時間
- 時間外労働(残業):時間外労働の有無や平均的な時間労働の時間
- 保険:社会保険などの有無
- 賃金:支給予定の賃金・社内データによる賃金水準
- 休日:実績からの休日設定
- 賞与:賞与の有無や条件
その他
- 連絡際:人事・採用担当者の連絡先もしくは代表窓口
- 備考:その他(受験方法・Webサイトへの案内など)
求人票には主に上記の項目が記載されています。
全て確認すべき項目ではありますが、とくに確認しておきたい項目とその見方を次に紹介します!
リハビリ職も抑えておきたい求人表のポイント5つ
次にリハビリ職が求人票を見る上で抑えておきたいポイントを5つ紹介します。
ポイント①:給与
まずだれもが気になる「給与」について解説します。
給与額は仕事へのモチベーションとなりますし、働く前に必ず確認するべき項目ですよね。
記載されている内容や、どのように見極めるのか解説していきます。
記載されている金額は「額面」額面とは、税金などが引かれていない状態の金額です。
つまり、そこから所得税や保険料などが引かれていない状態のため、実際にはこれらの税金が引かれた“手取り額”は、記載されている金額よりも低くなります。
額面から引かれるもの
- 健康保険
- 厚生年金
- 雇用保険
- 所得税
- 住民税(2年目以降)
- 介護保険(40歳以上から加入)
具体的に上記の項目分が額面から引かれます。
引かれる目安は額面の20%ぐらいです。
手取りの給与を知りたい場合は額面から20%ほど引かれた金額と覚えておくとよいです。
額面だけで給与を勘違いし、実際に給与を受け取った際に
思っていた給与より低い…
ということにならないように注意しましょう。
次に給与形態についても確認しておきましょう!
給与形態も職場や役職により様々です。
具体的にどんな種類があるのか、どんな仕組みなのかを事前に知っておくことは重要ですし、職場選びの1つの軸になります。
それぞれの種類と仕組みについて解説します。
基本給
基本給とは、給与のベースとなる金額です。この基本給には住宅手当や残業代などは含まれていません。そのため、実際に受け取れる金額は基本給取りも高くなる場合がほとんどです。
固定給
固定給とは、毎月決められた金額の給与が支給されます。基本的に金額の変動はなく、この金額の中には手当(資格手当、残業手当、住宅手当など)も含まれています。
日給月給制
日給月給制とは、1日単位で給与が定められ、支払いは月に1回まとめられて支払われる制度です。欠勤や遅刻、早退などで賃金免除が可能となり、欠勤した日を免除されますし、免除には月ぎめの手当ても含めまれます。
歩合制
歩合制とは、基本賃金(固定給)が保証されたうえで、売上高や出来高に応じて賃金が加算される制度です。訪問リハビリなどで給料の他にインセンティブ制度として多く取り入れている給与形態です。
完全歩合制
完全歩合制とは、歩合制とは異なり、固定給がなく、完全に自分の業績によって給与が決まる制度です。成果を上げれば給与は跳ね上がりますし、成果を上げることができなければ給与はもらえません。完全歩合制はリハビリ職では稀です!
年俸制
年俸制とは、1年単位で給与額が決められており、12分割にして月ごとに給与が支給される制度です。給与が年単位で決まる以外は月給制と大きく変わるところはありません。病院の管理職クラスであると年俸制であることが多いです。
給与形態には様々な種類があり、それぞれ仕組みが変わります。
職場によってどの制度を取り入れているのかは異なるので、事前に確認しておきましょう!
ちなみに「賞与」は必ずしもあるとは限りませんが、多くの職場で賞与も用いられています!
賞与についても求人票に記載があることがほとんどなので確認は必要ですよ
ですが、賞与は職場の実績に応じて配分されるため、業績の悪化や、成果を上げることはできなければ、もらえないこともあります…。
また、会社側の義務ではないことから、賞与の有無は職場によって異なります。
ポイント②:休日
休日の制度もチェックしておきましょう。
いつ休みなのか、どれぐらい休みを確保できるのかを知っておくことは職場選びの参考にもなりますし、自分自身も気になることでしょう。
休日はどのように確認すればいいのか、チェック方法と仕組みを確認しましょう。
休みの制度には「完全週休2日制」と「週休2日制」があります。
完全週休2日制
完全週休2日制は、毎週“必ず”2日休みがある制度です。この2日は土日だとは限らず、平日の可能性もあり、職場によって異なりますが、必ず週2日の休みは確保されています。
週休2日制
週休2日制は、1ヵ月の間に週2日の休みがある週が1回以上ある制度です。必ず週2日休みが確保されているわけではなく、時には週1しか休みがないこともありえます。いつ、どのタイミングで週1の休みになるのかは企業によって異なるため、面接時などに詳しく聞いてみましょう。
似たような用語でも「完全週休2日制」と「週休2日制」では確保されている休みの日数が異なるので注意が必要です!
求人票には休日制度しか書いていない場合と、「シフト制」や「土日休み」と細かく休日が記載されている場合とあります。
シフト制の場合には月の希望休がどの程度出せるのかは求人票には載っていない場合が多いので職場に確認が必要です!
また、
求人票に記載されている年間休日数がどのくらいなのかイメージできない…
そんな方のために一般的に言われている日本の年間休日数の平均値を紹介します。
日本の年間休日数の平均は122日と言われており、その内訳は下記のようになっています。
もちろん企業や業種、休日制度によって日数の変動はありますが、休みをしっかりと確保したいのであれば、120日以上を目安にするとよいでしょう。
次に将来妊娠や出産を希望しているリハビリ求職者が確認しておいた方が良い〝産休・育休休暇〟についてです。
求人票には「産休取得実績あり」などと記載されている場合があります。
基本的に「産休」は労働基準法によって取得が定められていますが、
「育休」は本人の申し出による休暇となるため、違いをしっかりと覚えておきましょう。
産休
産休は規正法の労働基準法既定のため、必ず全ての出産予定の女性に対して産休期間を設けなければならない(就業させてはいけない)という決まりがあります。
育休
育児・介休業法によって定められており、本人の申し出により休暇を取得します。(非常勤の場合には育休がない場合がほとんどです)
先ほども述べたように産休に関しては労働基準法によって取得が定められているため、どの職場にもある制度です。
また、職場を選ぶ際に確認しておきたいのが有休について。
求人票に有給休暇の記載をするかしないかは自由です!求人票に記載のない場合もあります。
有給休暇は労働者の権利で定められているため、職場側も条件を満たした労働者に対して有給を与えなくてはなりません。
ですが、職場によっては有給休暇を満足に与えない場合もあります。
ですが、面接で直接有休職化率を確認することって気が引けますよね。
職場側にもあまりいい印象を与えませんし…。
その点ではリハビリ特化型の転職サイトを利用することがおすすめです!
リハビリ特化型の転職サイトを利用した場合には、転職エージェントを通して有休消化率を聞いてもらうことも可能です。
ポイント③:残業
求人票には「〇時間分の残業代を含む」などといった記載がされています。
この制度を「固定残業代」「みなし労働時間」などと表現されることがあり、
実際に20時間残業しなくても、残業代として手当がつく、反対に20時間を超える場合は別途、残業代は支払われます。
この時間数や金額があまりにも高い場合は残業が頻繁にあるということが予測されます。
残業をあまりしたくない場合はこの項目もしっかりと確認しましょう。
ポイント④:福利厚生
求人票を見る際は福利厚生もしっかりとチェックしてください。
福利厚生については別の記事で、リハビリが確認した方が良い福利厚生について詳細にまとめているので下記の記事をご覧ください。
ポイント⑤:雇用形態
求人票には「雇用形態」が記載されています。
雇用形態には「正社員」「契約社員」「派遣社員」「アルバイト」「パート」があります。
それぞれの雇用状態を確認しましょう。
正社員
正社員は、会社と正式に契約を結んでいる状態で、雇用期間が定められていません。また、社会保険の完備、昇給、収入の安定などが期待できます。企業と正式に契約を結んでいるため、残業や転勤などを強いられた際は従う必要があります。
契約社員
契約社員は、契約期間を設け、就業する形態です。仕事を長く続けていくためには定期的に更新が必要となり、基本的には昇給、昇進などもありません。しかし、社会保険などの福利厚生は正社員同等の場合がほとんどです。
派遣社員
派遣社員は、派遣会社から企業へ派遣される形態です。自分が希望する労働条件のもと、企業を探すことができますが、長期間働きたい場合は安定しない場合もあります。
アルバイト・パート(非常勤)
アルバイトやパートは、会社と正式な契約は結ばず、自分の好きな時間帯に働くことができる制度です。仕事はマニュアル的で休みなども自由に取れますが、正社員に比べ、低収入です。社会保険は一定条件を満たせば、加入することができます。
しっかりと確認せず、自分の希望している雇用形態でない場合に、社会保険や条件なども変わってくるので、再度確認しておきましょう。
これから正社員として働くか非常勤として働くか悩んでいる方は『非常勤経験ありの理学療法士が非常勤で働くメリット・デメリットを徹底解説』こちらの記事も参考にしてください。
求人票の読み方は事前に知っておくといいことがたくさんある!
求人票の情報は職場選びの物差しになりますし、事前に知っておかなくてはならないこともたくさんあります。
似たような言い回しでも内容が全然違う用語もあるので要注意です!
そのため正しい見方で、チェックすべき項目をしっかりと確認しましょう。
給与額はある程度正確な情報を得ることはきそうだけど、実際の職場の雰囲気とかはどうやって分かるの…??
求人票だけで判断するのではなく、転職のプロに転職をサポートしてもらってはいかがでしょうか?
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